介護施設では、介護職への転職を目指す人に向けて、施設の見学会を行っている所もあります。介護職員の離職率の高さは、自分が思い描く理想と現実にギャップを感じることが原因の1つです。施設見学は、実際に働く現場を自分の目で確かめることで、介護の仕事がどういうものかを知るきっかけになります。自分のイメージと違うということにならないように、施設見学をしておいた方が安心できるでしょう。
施設を見学する時は、スタッフの表情に注目してみましょう。表情がいきいきしていたり、笑顔が多かったりするようならば、働く環境や仕事内容に満足している証拠といえます。逆に、スタッフの元気がなかったり、疲れていたりする場合、人手不足で1人当たりの作業量が増加してしまっているのかもしれません。各施設には、法律で定められた人員の配置基準があり、それは施設の規模によって異なります。職場見学では、日中の時間や夜勤は何人の介護職員で対応するのか確認し、自分に合っているかどうかチェックしてみましょう。
施設見学では、施設内の清掃が行き届いているかどうかも確認することが大切です。汚物処理室やトイレが汚い場合、それは日々の業務が非常にハードで、介護職員の心に余裕がなくなっている証拠とも考えられます。高齢者が多い介護施設では感染が広がりやすいので、施設全体が衛生的でなければなりません。介護職員に余裕がないと当たり前のことも疎かになりがちなので、掃除が行き届いていないような職場はできるだけ選ばないようにする方が賢明です。